2012年2月10日金曜日

デモ

最近デモのせいで家にいることが多いため、いろいろ考えさせられます。

この前は、ちょっといろいろあってセネガルを批判するような感じで書いてしまったけど
別にセネガルより日本の方が良い国だなんて思ってないし
セネガルという国が好きだし、セネガルの人も好き。

だから、デモとかして人が死んだっていうのも聞きたくないし
みんなの大切な市場が燃やされたとかも聞きたくない。

でも、私は日本で生まれて日本で育ったから日本しか知らない。
日本には大統領はいない。

総理大臣もコロコロかわるし。

正直、社会は苦手だから政治とかよくわかんない。


でも、まだセネガルに来てたった4か月やけど、
自分がセネガル人だったら・・・って考えてみる。


弱い人を助けるセネガル人。
誰でも家族のように接するセネガル人。
時間に追われることのないセネガル人。
ひとりで過ごすことをしないセネガル人。
すぐ物を頂戴というセネガル人。
イスラム教のお祈りをかかさないセネガル人。
初対面の人にお茶をすすめるセネガル人。
テンションがあがるとすぐに踊りだすセネガル人。
いっつも何かと笑ってるセネガル人。


こうやって書き出してみると、私はやっぱり日本人だ。

セネガル人は日本人が持ってない良いところをいっぱい持ってる。

そんな彼らが起こすデモ。

デモって何なんや?


例えば、
α国の大統領選挙にある2人の人が立候補したとする。

男女差別をするAさんと
男女平等を訴えるBさん。

Aさんは、男は女よりも強く、女は男に従うべきだ。
男は家族を養うために働き、女はそれを助けるために家事や子育てに追われるのは当たり前だ。
と主張しているとする。

Bさんは、女も同じ人なのだから、男と対等に扱われるべきだ。
働きたいなら女も働けばいいし、家事や子育ても夫婦で協力して行えばいいのではないか。
と主張しているとする。


選挙の前に大統領をしていたのはAさんで、α国はAさんのやり方で今まで進められてきた。
つまり、女は男に従うしかないという扱いを受けてきたとする。
女は毎日、家事や子育てに追われ、男は自分が子育てをするわけじゃないので、
女にどんどん子どもを産ませる。


そんな生活に耐えられなくなった私たち女は、
この大統領選挙を機にデモを起こす。
α国の一員である私ももちろんデモに参加するとする。

口で言ってもわかってもらえないからタイヤを燃やし、市場を燃やし、
道路を封鎖し、暴れまくる。

そうこうしてるうちにAさん派の人たちとやりあいになって、
私が死んでしまったとする。

そしたら、私の死は、一緒にデモを起こした人たちからしたら
「素晴らしい死」なんだろうか。
自分の主張のために命をかけて死んだ、すばらしい人と言われるのだろうか。
じゃぁ私の友達にとったら?
家族にとったら?

死ぬのが怖くて、デモには参加せず、家で夫のいいなりになっている人は
かっこ悪いんだろうか。


昔は日本にも男女差別があったし、今も完璧に平等かと言われたらわからない。
それに、私は男女差別がひどい時代に生きていないからわからないけど、
もし今、「女は男の家来だ-!」とか言う人が国のトップになると言われたら、
私もムカついてデモを起こしてしまうのかもしれない。
デモをすることにたとえ意味がなくても、
何かをせずにはいられないのかも。


誰も死なずに解決できたらなんて綺麗事は言ってられへんのやろな。

せっかくセネガルに慣れて、好きになってきたのに
いつ帰国することになるかわかんない。。。

限られた時間を、1日1日を、大切に過ごそうと思う。

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