「セネガルで生きる」
ボランティアとしてセネガルに来て、
最初は何をすればいいかわからず、
授業をしたいといったら勝手にやれといわんばかりに先生はどこかに行ってしまったり、
百マス計算やタングラム・・・
はりきって紹介しているものの・・・
「へ~そんな教材もあるのね~。」と、別にそれが継続されてる様子もなく、
私がやってることって意味あるんかなー?って、
私がセネガルにいる意味って何やろう?って、
活動を頑張りつつも、どこかでいつもそんなことが頭の中にありました。
そんなある日。
それは、5月末のことでした。
いつものようにタングラムお姉さんをやっていた私。
3年生のクラスでした。
このクラス、25マス計算をしたときに学級崩壊したクラスで、
私にとってはタングラムでリベンジ!の気持ちで授業に挑みました。
授業は、とくに学級崩壊することもなく、
いつも通り、みんなで楽しくタングラムで遊ぶことができました。
「よかったー♪今日も楽しくみんなでタングラムできたwそれで十分(●^v^●)」
自己満足して、片付けをして帰ろうと思ったら、担任の先生に話しかけられました。
「これはおもしろい教材だ!今度、ぜひ、子供たちと一緒に作りたい!
今度は作りに来てくれないか?!?!」
急にそんなことを言われたもんやから、
最初はびっくりしてキョトンとしてしまったけど、
私のやってる活動に、初めて本気で興味を持ってくれた!
お世辞で「良い教材ね~。またいつかやってみるわ~。」って言ってるんじゃなくて、
彼は本気だ!!
ってだんだん頭の中が整理されてくるとうれしくなってきて、
すぐにでも「はい!いいですよ!」って言いたかったけど、
そこで、ちょっと冷静になって、
「それはいいですけど、材料はあるんですか?ハサミは?定規は?
私はこんなに大人数の子供たちのための物品は持ってません。」
と、言いました。
少し、冷たいと思われるかもしれませんが、
私は先進国から来た日本人。
JICAから毎月もらう生活費で、ハサミや定規を買おうと思えば買える。
でも、ボランティアは何でもかんでもやってあげたり、買ってあげたりするために、
途上国に来たんじゃない。
途上国の人たちが、自分の国を自分たちで発展させるお手伝いに来ただけ。
だから、簡単に物を提供したくなかった。
タングラムを楽しいと思ってくれて、
欲しい!作りたい!って思ってくれるのはうれしいこと。
でも、だから厚紙とハサミちょうだい♪っていうのは、それはちがう。
「材料がないなら、できないなー。」
そう言われたら、そこまでの気持ちやったってこと。
私は、物の援助はしない。
そういう思いがあって、冷たく言ってしまいました。
そこで、先生から返って来た言葉は・・・
「わかった!頑張って厚紙を探してみるよ!
ハサミと定規は子供たちに持ってこさせる!
子供たちにも厚紙を探すように言うよ!!
おい!みんな!今度タングラムを作るからハサミと定規を持って来い!
あと、厚紙を探して持って来い!いいな?!」
「は~い!!」と、子供たち。
予想外の返事でした。
ひとり1個ハサミや定規を持ってないかもしれない。
厚紙だって、セネガルでは貴重であまり手に入らない。。。
だけど、それでもみんなタングラムを作りたい!って思ってくれてる!!
「わかりました!じゃぁ私も厚紙を探してみますね。
ハサミと定規は、子供たち、忘れないでね~!!
あと、先生も今日の私の授業でタングラムについてわかりましたよね?
だから、タングラム作りの授業は先生がやってみてください♪
私はお手伝いのために来ますから。」
「わかった!やってみるよ!ありがとう!!」
本当はすぐにでも授業の約束をしたかったんですが、
EFIでの授業があったため、6月4日の今日、
先生のタングラム作りの授業を一緒にする約束をして、
家に帰りました。
それから、かれこれ10日ほど経ち・・・
6月4日の今日。
「10日前の話なんて、どうせ忘れてるんやろな。
厚紙もハサミも定規も、誰も持ってきてなくて、
『何のこと?』みたいに言われたら、ショックやなー;;」
そう思いながら、一応、20人分ほどの厚紙をリュックに入れて、
学校に向かいました。
学校につくと・・・
「Annaが来たー!!!!!わーい!!!Anna!!Anna!!」
と、子供たちのAnnaコール・・・笑
すると出てくる出てくる!!
厚紙が!!!!
そう。
彼らは忘れてなかった。
人数分のハサミも定規もないけれど、
各グループに2つくらいはある。
誰かの持ってきた大きな厚紙を、持ってない子とわけたり、
とりあえず、私が与えるものはひとつもなかった!!
そこには、タングラム作りに必要な物たちが、きちんと揃っていた。
うれしかった~!!
先生も、
「家で1回作ってみたんだ!」と、
得意げに自分のつくったタングラムを見せてくれた。
もうね。うれしすぎてこのまま日本に帰ってもいいと思ったくらいw笑
さて、約束通り、先生が授業スタート★
私は先生のお手伝いw
何も口出ししませんww
先生のやり方で、タングラムの授業をしてほしかったから。
失敗したらしたで、悩んでほしかったから。
だから、何も言わず、教室の後ろから見守ってました(*^u^)v
途中、何回も私のほうを見て、
「これで、いいかな?」ってな顔をする先生がちょっと可愛いかったw笑
3年生にはタングラムを正確に作るのはちょっと難しかった感じやったけど、
でも、子供たちも楽しそうやったし、先生も満足してたし、よかった!!
今回のことで、自分の活動の意味を感じられた気がする。
1人でも、こうやって私の活動を認めて、授業で採用してくれた。
それだけでも、私が「セネガルで生きる意味」があったなぁと思う。
本当に、本当にうれしい出来事でした。
こんな風に、少しずつかもしれないけど、
私がここにいる意味を増やしていければいいなって思います。
1人から2人。
2人から3人。。。
残りの任期、何かツライことがあったら、
今日のうれしかった出来事を思い出そうと思います♪
厚紙持ってきたよー!!と子供たち♪
タングラム作りの授業に挑戦中の先生w
そうじゃなくてこうだ!と、
先生も頑張っています★
厚紙は折ったり切ったりが難しいということに気づいた先生!
まずはノートの紙で練習だ!と、
子供たちの様子を見ながら、授業内容をアレンジする先生♪
私も、同じことを思ってた!
それに自分で気づけた先生・・・さすがですww
ハサミも定規も人数分はないけれど、
みんな仲良く貸しあってましたw
ここに線を引いて・・・
と、説明する先生(●^v^●)
板書もカラーチョークを使ってわかりやすい!
彼が持ってるのは私の真似をして作ったタングラム入れw
誰かが作れと言ったわけじゃないのに、
何人も自分のノートで作ってました♪
袋あったほうがなくならないね!エライ!!
と、ベタ褒めして1枚パシャリw
こっちはノートの紙での練習を終えて、
実際に厚紙でタングラムを完成させてました!!
動くな!って言ってるのに動くから、ブレてるやんか!!笑
今日も暑くて汗かきながらのタングラム作りやったけど、
私が「あっつ~!」と言うと厚紙で私を仰いでくれる子供たち。。。
むかつくこともあるけど、やっぱり可愛い♪笑
いや~素敵な1日でした!!
明日は初めて低学年に授業をします!!
どうなるかなー??
ドキドキです★
先生がやる気になってくれて、よかったなあ。おめでとう。
返信削除きっと、その先生が他の先生にタングラムを広めてくれたり、少なくとも他の先生の間で噂になったりして普及していくと思う。
暑いだろうけどがんばれー。
みんなに認めてもらおうとは思わない。
削除こうやって、少しずつ、私の活動に興味を持ってくれる人が増えたらいいなーって思う。
最近、湿度が上がってきて、暑いわー;;
ま、寒いより暑い方が好きやしいいけどw
いや~、読んでいるこっちが嬉しくなるよ~~~!!!
返信削除超ステキ!
やっぱり授業して、生徒の分かった、できた!っていう顔も励みにあるけど、先生が気付いてくれたり挑戦してみてくれたりすると、この先につながっていくな~♡っていう気持ちになるよね!!
2年あるから、1年目で撒いた種が2年目でどう育つか、楽しみだね♪♪
ありがとう♥
削除最近、やっと蒔いた種が発芽してきたかなーwと思ったら、
バカンスっていうね・・・
バカンスであいだはあいちゃうけど、
また1からのスタートにならないように、
バカンス後のアプローチを考えないと♪